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February 2004

初体験

幻のNo.13 04/02/22 EL781 FUK-FUJ B737-500

あれは忘れもしない一昨年の4月21日(搭乗記録より)。超割で五島福江に足を踏み入れる予定が、福江地方濃霧のため欠航となり、意味もなく東京から那覇経由で福岡往復をしてから22ヶ月が経っていた。私は奇しくも超割/那覇経由という同じパターンで再び五島福江を目指していた(<少しは懲りろよ)。

福江にANKで午前中に着くには博多で前泊するしかない。宿で目が覚めると、折からの春の嵐の前触れであいにく雲が多かった。空はまだ明るいものの、大丈夫だろうか。一抹の不安を抱えつつ福岡空港のANKカウンターで出迎えてくれたのは、「天候調査」のボードであった。

うぅ、またか。しかし今回は違う。現地の状況次第でエア・ターン・バックの条件付きながら、出発するという。

福岡上空はまだ雲の切れ間があったが、海上へ出ると状況は一変し、眼下には垂れ込める雲・雲・雲。時折大きめの揺れに見舞われながらの飛行となった。しかしいよいよ到着予定時刻が近づき、最終着陸体制に入っても、特に案内はない。視界は相当悪いようだが、このまま降りるのか?降りれるのか?

ギアダウン。やはり降りるんだな。しかし雲が厚く、まだ地上が見えない。一体どこへ降りるのか(^^;)と不安になりかけながら、やっと雲の下に出たときにはすでに海面が迫っていた。

間もなくしてR/Wが見えた。いよいよタッチダウンか・・・、というそのとき。「キュイーン」・・・ここでなぜにエンジン音が高まる?

「え!?」

と思った次の瞬間、飛行機は再び高度を上げ、雲の中へと吸い込まれてしまった。もちろんゴーアラウンドは初体験である。

その後、しばらく旋回ののち、キャプテンから「強風のため着陸を断念した。天候の回復が見込めないので、福岡へ引き返す」とのアナウンス。福江からの引き返しの途中も揺れが続き、75分間、ほとんどベルトサインが消える時間もないままフライトが終了。

私は不要不急の旅だったので、それでも「なんかのアトラクションだったんですか、これ。」という位の気持ちで往復全額払い戻しを受けたが、本当に福江に所用のある方々はこの後、長崎経由フェリーで6時間。やりきれなかったと思う。

しかし福江への道のりは遠い・・・

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