リアル電車でGO!への道
■EF63体験運転講習
木曜日の夜、ふと久しぶりに横川へ行ってみたくなった。
横川にある碓氷峠鉄道文化むらでは、JR信越本線横川~軽井沢間の峠越えで実際に使われていたEF63電気機関車の体験運転ができることは割と広く知られていることだと思う。本物の電車や気動車を使った体験運転はイベントなどでの例はあるが、通年を通して実施しているのは全国でもここだけだろう。もちろん私もこれには前々から興味はあったのだが、そのまま時が過ぎていた。
とりあえずEF63を運転するためには、まず丸1日の講習を受けて運転の基礎を学ばなければならない。そこで前日の金曜日にダメ元で講習の空き状況を電話で問い合わせると、運良くOKとのこと。
旧横川機関区の3階会議室で朝10時から講習開始。まず最初の30分ほどで碓氷峠の歴史をおさらい。そしていよいよ本題へ。指導機関士の方が見えて、「皆さんは機関車の基本なんてのはもうすでにお分かりでしょうから・・・」といって、いきなりつなぎ線図を広げて説明を始めたのには面食らった。ハイビー、バーニア・・・知らない単語がポンポン出てくる。こちらが知っている知識と想像力(^^;)を総動員して理解に努めたが、貴重なお話の3割も理解できたかどうか・・・。指導機関士さんはそんなこちらの不安は意に介することもなく、「話を聞くより、本物を見た方が早い」ということで、話を切り上げ、体験線にのEF63へ移動。外部、内部の主要な部品やメカニズムについて説明を受ける。
ちなみに、旧機関区建物の3階には自動起床装置の操作盤が残されていたので、現役の時は仮眠室があったのだろうか。
午後はまずビデオで運転手順の学習。体験メニュー用にかなり簡略化されているはずだが、それでもパン上げ・起動に始まって、ノッチテストやブレーキ試験など、仕業検査から結構いろいろあり、とても一度では覚えられない。
その後、いよいよキャブに乗りこんでの実地講習。博物館の展示物とはいえ、もちろん1/1スケールの本物。このときはさすがにドキドキした。停車した状態で、ひとりひとりブレーキ試験の練習を中心にハンドルを操作させてもらえたのだが、最後の私の番で、指導機関士さんから「じゃ、出発してみようか」。初日の講習では運転はできないと聞いていたので、意外な展開に戸惑うも、とにかく言われるがままにブレーキを緩めて、汽笛を鳴らして、マスコンを引くと・・・100tの巨体がゆっくりと、動きはじめた!!(と、今は冷静になって書けるが、このときはいっぱいいっぱいで、とても感激に浸っている余裕はなかったのである。)
その後、グループの人たちと交代しながら、体験線を1往復して、実地講習は終了。
1日の最後に「学科試験」があり、一応「試験」と言われると条件反射的に緊張してしまうのだが、選択式の問題でもあり、夕方には無事制帽と体験証明書を受け取ることができた。
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