オトナの電車ごっこ~気動車体験運転~
■ 9/3(日) 関東鉄道気動車体験運転
日頃EF63体験運転の話題でお世話になっているブログで、関東近郊で気動車の体験運転が毎月行われていることを知ったので、体験運転マニアとしてさっそく申し込んでみた。
開催場所は茨城県水海道市の関東鉄道水海道車両基地。東京駅から高速バスで1時間という、お手軽な場所にある。
体験運転は約150mの側線を用い、運転士体験片道1回、車掌体験片道1回のセットで構成される。午前と午後で車両を変えて、合計2往復するプログラムになっている。
まずは、アルコールチェックと反応試験検査の適性検査で「点呼」。反応試験は、ノートパソコンにピアノの鍵盤のようなキーが3つ並んだ機器が接続されており、画面に表示される○印の色に対応するキーをタイプするというもの。普通にやって(当然)全員合格。本職だとどの程度の水準が要求されるものなのだろうか。
その後、配布された資料に基づいて機器名称と一通りの操作方法のレクチャーを簡単に受ける。実際にやると数秒で終わってしまうことでも、書き出すと結構な量になり、難しく見えてくるもの。その後、いよいよ車両へ。
午前は2400形単行を使用し、両方の運転台で交互に運転士と車掌業務を体験。ちなみに、車掌業務では、出発信号に合わせてドアの開閉と希望に応じて車内放送ができる・・・、これも子供の頃には男の子だったら一度は憧れることでしょ。
実際にハンドルを握ってみた感想だが、この車両は自動変速だし制動も電気指令ブレーキなので、基本操作は最近の電車と変わらず、交通博物館にあった205系シミュレータ、強いて言えばアーケードの電車でGO!と操作感は同じだった。加速も軽快、ブレーキの反応も良いし、大変良い乗り心地。どんな車両でも自分の手で車両が加速していく感覚は独特の悦びだが、やはりどこか物足りない。
うって変わって、午後はいよいよ私がお待ちかねにしていた300形気動車。気動車運転の醍醐味と言えば、やはり手動変速に自動空気ブレーキだろう。
1ノッチに入れた時のエンジンの唸る音や進段に伴う振動が、自分の手で動かしているという感覚を増幅させてくれる。このまま加速して直結切替まで体験したいところだが、それは叶わぬ夢。15km/hまで加速してノッチオフすると、停止目標はすぐそこ。ブレーキも、これで停止位置ぴったりに衝撃なく止めるのは職人技だと実感。
午前の2400形はワンマン対応の半室運転台のため開放感がありあまり感じなかったことだが、300形は客室と運転室がドアで完全に分離される。ガラス1枚隔てているだけなのに、運転室の中に入り、乗務員室の扉を閉めた途端、金魚鉢に入ったようで緊張するのは不思議だった。
ところで指導してくれるのはもちろん現役の運転士さんなのだが、「どこかで運転したことあるでしょ」と言われた。確かにEF63の体験運転なら何回もしているけど、自分としては初めて乗る車両でかなりオロオロしていたと思うのだが、見る人が見るたとき、まるっきり初めての人とはどこが違うのかなぁ・・・
動画(wmv形式,1,2MB)でもお楽しみください。なお、当日は関西某民鉄の女性車掌氏が参加されていたので、現役の車内放送が聞けました。そのときだけ車内にすごい清涼感が(^^;
ちなみに、300形の車内放送マイクには、旧国鉄の車両ならおなじみの気動車チャイムが装備されている。このチャイム、実際の車内放送ではなかなかワンフレーズを通して聞くことができないのだが、やっとその謎が解けた。放送前にその都度ネジを巻く本当のオルゴールなので、上手に鳴らすのが難しいのだ。
聞けば体験運転シリーズも、いまや小湊鉄道、鹿島鉄道、平成筑豊鉄道、豊橋鉄道などで恒常的に行われるようになっている。利用者の減少傾向に直面している中小私鉄の活性化策の一環として、鉄道に少しでも関心を持って貰おうとする鉄道会社の取り組みであり、関東鉄道も例外ではなく、良くも悪くもTX開業の余波を受けているとのこと。今回は総勢5名の社員さんが半日にわたって付きっきりで我々の面倒を見てくださり、本当に頭が下がる思いだった。実際、参加料5,000円で定員20名(当日はドタキャンがあって17名)に対し、人件費に加えて、昼食やお土産等の経費、気動車の動力費、さらに一般人に機器をいじらせる気苦労まで考えると、PRの側面が大きいのだと思う。
「鉄道」カテゴリの記事
- LSE引退記念入場券をゲットする(2018.10.27)
- SL大樹とトレインビューな温泉宿(2018.10.07)
- 長電 と Perfume(2018.09.23)
- ぼくのなつやすみ2018~田園都市線のレア車を撮る~(2018.08.28)
- LSE三昧(2018.06.15)
「鉄道体験運転」カテゴリの記事
- ぼくはローカル線の運転士 ~りくべつ鉄道体験運転 銀河コース~(2015.09.10)
- りくべつ鉄道 銀河コース運転のたび(2013.09.29)
- 秋深まる陸別へ~りくべつ鉄道重連体験運転~(2011.10.22)
- 三笠SL体験線延長(2010.09.12)
- 2年振りのSL体験運転(2010.05.18)
The comments to this entry are closed.
Comments
お疲れさまでした。
2400はAT車、300はMT車って感じでしょうか。
2400は操作が簡単ですが、管理人様がおっしゃるように”シミュレータ”っぽくて何となくもの足りなんですよ。
300のようなメカっぽさを残さないとね。ただ、メンテなどはその分手間がかかりそう。
「経験者?」って私も言われました。ブレーキの操作で見破られた?んだと思います。
ブレーキ管の圧抜きって、微妙ですし。そこら辺は、私たちロクサン経験者は何十回って操作してますし。
次は鹿島鉄道でしょうか?
Posted by: YUUMIN | 2006.09.11 13:51
まさにAT車とMT車の違いですね。
しかし最近になって造られた電機の運転台も、かなりシンプルになっているみたいですよ。
鹿島鉄道は先日予約しましたが、2月まで空いてませんでした(>_<)・・・鋭いですね(^^;
Posted by: ON | 2006.09.12 00:25