蘇った銀河線~りくべつ鉄道体験運転~
陸別駅は道の駅が併設されており、さらに宿泊施設も兼ね備えている。廃止前はここに泊まって、夜の帳が降りた駅で佇むDCを写したこともある。

しかし鉄路がなくなったいまでもここは代替バスの発着点でもあり、街のシンボルとしての役割は健在で、やっと人の息づかいを感じる場所に到着してホッとした。

元の出札窓口は十勝バスの出札窓口として使われていて、体験運転の受付もここで済ませる。駅舎内は横断幕やポスターでりくべつ鉄道の開業を祝していた。

ほどなく案内されてホームへ。ホームには雪や雨から車両を守るための覆いが新たに設置されており、構内には6両のDCが並べられていた。もちろん銀河鉄道999がデザインされた車両も健在だ。


そして、この日、実際に運転ができる車両とご対面~。2番線に停められているこの車両。

指導運転士さんにドアを開けてもらい、いよいよ車内に入る。運賃箱まで営業車両のままだ。普通に考えて、列車1両を丸ごと貸切るというだけでも非日常なのだが、しかもこの運転まで独り占めしてしまうのだ。構内は遊園地的な雰囲気がまったく感じられないので、ますますリアリティがある。

習うより慣れろというkとで、通常の体験運転ではよくある座学はそこそこに、さっそく実際に運転席に座って、エンジン始動。いままで静まりかえっていた構内に気動車のエンジン音が響き始め、一気に臨場感が増した。
りくべつ鉄道の体験運転には、構内を1往復するだけのSコースと、気動車の始動から体験ができる80分のLコースの2つのコースがあるのが特徴だ。もちろんたっぷり体験ができるLコースを選んで来たのはいうまでもない。
出区点検で各種スイッチと下回りの確認。そして、いよいよ出発となる。運転台は変速ハンドル付きのマスコンと、自動空気ブレーキの気動車としてオーソドックスな2ハンドル式。

1ノッチに入れると、エンジン音の唸りとともに、DC特有の鈍い加速が伝わってきた。そして2ノッチまで挙げるとグイッと加速度が伝わってきて、このまま3ノッチ・・・と行きたいところだが、あっという間に規定の15km/hになってしまう。ちょうど構内の入換運転をしているような感覚か。コースはポイント2箇所の通過を含む、約500m。軌道も車両の状態も良く、乗り心地も快適。
DCの運転は関東鉄道以来2回目だったが、ここでも指導運転士さんには最初の停車操作で「運転したことあるね」といって、2回目からはもう好きなようにいじらせてもらうことができた。Lコースは時間内なら、構内を何度でも往復でき、さらに途中、運転台を降りて他の体験運転ではどこでもやっていないイベントなども織り交ぜてあり(これは行ってのお楽しみということで)、満足度は高い。

体験運転のしおりと、運転証明書。あれ、このフォーマット、どこかでみたことあるような・・・(^^;
せっかくなら碓氷峠と提携して、運転資格の共通化とかしてもらえるとうれしいな。

まだ開業したばかりで模索している部分もあるそうで、6両の車両のメンテナンスも含めて大変だと思いますが、国内に誇れる運転体験施設として今後の発展を祈念しています。
(体験運転中は、運転に夢中でカメラを出すのをすっかり忘れてましたので、写真がありません~)
Recent Comments