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September 2009

ユーラシア大陸最西端へ弾丸の旅~帰国の途~

乗り物に乗る合間に観光や買い物をしているうちに、時間はあっという間に過ぎていきました。

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夜景の美しさはヨーロッパ共通です。

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ということで、ポルトガルまで行ってリスボンがこれだけ?というバランス無視な構成ですが、もう帰る時になってしまいました。

ホテルからは再びタクシーで空港まで。思えば旧市街ばかり歩いていましたが、タクシーの車窓から見る新市街はなんの面白みもない街並みでした。そんなギャップ、メリハリが旧市街を引き立てているのかもしれません。

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リスボン空港からヒースローまではポルトガル航空です。

ANAがSFCのスターアライアンスゴールド永久資格(なのか?)を謳ってくれているおかげで、ANAにあまり乗らなくなった今でもその恩恵に預かっていますが、特に海外旅行の時の快適性の違いを今回も実感しました。他の航空会社では安売りしているステータスじゃないんですよね。

まだ受付が始まらずに行列ができているYのカウンターを横目に待ち時間なしでチェックイン、アサインされる座席は安いチケットでもキャビンの最前列、隣席ブロック、ファストセキュリティレーンへのご案内、もちろんラウンジ利用と・・・ホントすいませんという感じです。

なお、帰国に際しては最後の難関、ロンドン乗り継ぎがあります。定刻での乗り継ぎ時間が2時間10分と余裕がある方ではなく、しかも今回はリスボン-ロンドンと、ロンドン-成田を別切りで予約。さらにロンドン-成田は特典航空券なのでイレギュラーに対しては弱い立場。万が一乗り継ぎに失敗した場合を考えると実はこの旅行で一番不安なポイントでした。

この不安は見事的中。搭乗予定のロンド行きが遅延しており、チェックインでコネクションをアピールし、さらに念のためANAのロンドン支店にも乗り継ぐ旨を電話で伝えておきました。が、情報は入れておくので着いたらANAのカウンターまで急いできてくださいと案内してもらえたものの、乗り継ぎを保証する言葉はなくやや不安。

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結局定刻より遅れること45分でようやくドアクローズ。もしこれ以上遅れたらちょっとまずいかも・・・という焦りが出てきますが、しかしどうにもなることではないので、着くまでは落ち着いておきます。

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イベリア半島の端っこを眺めてヨーロッパ大陸に別れを告げます。スムーズにアプローチできたおかげで、結局遅れは定刻の30分遅れで済んだようです。

ここで日本なら降機口に誘導のGHが待ち構えていそうなものですが、そこは外国なので自力で移動です。とはいっても飛行機を降りたらあとは紫色のConnection Flightの看板に沿って進むだけです。ターミナル1から3へ移動しなくてはなりませんが、幸い連絡バスもすぐに出発し、セキュリティチェックもガラガラだったおかげで、ANAの乗り継ぎカウンターまで20分でたどり着き、「お待ちしておりました」と最終区間の搭乗券を手にしてやっと安心しました。

ミュンヘンを降りてからほとんど日本人を見掛けませんでしたが、ANAとJALが同時間帯に出発することもあって、ここからは日本語が飛び交っています。しかも免税店の出口では、ANAとJALのおねえさんが2人仲良く並んで「東京行きの乗り場こっち→」のプラカードを掲げているあたりが、さすが日系。ここから至れり尽くせりが始まってます。っていうか、もう過保護(笑)。こうでもしないと結局出発が遅れるから、なんですかね。

ANAの飛行機に乗ったらもうすっかり日本に帰ってきた気分になりました。担当してくれたCAさんもANAらしい自然な至れり尽くせり感で、日系・ANAの良さを再認識しました。同じ日系でも赤い会社だとなぜかちょっと構えちゃうんですよね・・・

帰国便は味はどうでも良いので、いつもとにかくどうしても和食が食べたくなってしまいます。しかし、このカーテンの向こう、ファーストクラスはどんなサービスなんでしょうねぇ・・・やはり一度は乗ってみたい(タダで。)

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中間食にはきつねうどんをリクエスト、2回目の食事も和食セットと、和食づくしで定刻成田着。短い弾丸の旅が終わりました。

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ユーラシア大陸最西端へ弾丸の旅~リスボンのトラム~

あと残すところはトラムです。もうまともな観光地の写真は出てきませんのであしからず。

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中心部を走る12,28番系統を中心に乗りましたが、ありえない勾配、ありえない線形、ありえない幅員にクギ付け(^^;

運転手の目分量で車ギリギリのところを進んでいったり・・・

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逆方向の線路が、こっち側の線路に食い込んでいたりします。

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そして、見た目オンボロな車両なのに、驚くほどに静かで揺れが少ない。日本の旧式の路面電車の方がよっぽど乗り心地悪いです。そのほかにも10%はあろうかという急な坂道にもレールが敷かれており、そこで一旦止まったあと再起動してみたり、古めかしい顔をして実はかなりのやり手です。

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なかでもあり得ないと思ったところで降りてみました。

まずは、歩道に食い込む軌道。

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狭い交差点を曲がるため、歩道に食い込ませて敷かれたレール。歩道をまっすぐ歩いていたらいきなり電車が突っ込んでくるという、なんという恐怖。

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そして、電車でめいっぱいになる道路。下の写真で、電車の左側に立っていたら潰されます(--;

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そこを電車だけではなく、さらに車も走ってきたりするのが、なんとも、、、向こう側からの電車とかち合わないことを祈るばかりです。

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ホントに電車がひょこっと顔を出す感じです。

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あまりに狭いので、線路さえ行き違いできずに重なります。

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さすがにこの区間には一方通行にするための信号機があり、電車同士が衝突しないようになっていました。

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模型のフレキシブルレールをそのまま現実に当てはめたような世界が繰り広げられていました。

ちなみに15番系統には今風のLRVも走っていますが、ここにきてはどうでもよい存在です。

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ユーラシア大陸最西端へ弾丸の旅〜リスボンのケーブルカー〜

旅行の残り時間はこの日の午後半日と、最終日出発までの午前中だけになりました。リスボンでは名物のケーブルカーと路面電車を使って回れるだけ回ることにしましたが、ここではケーブルカーを取り上げてみます。

チケットは市内交通の1日券Viva Viagem cardsをメトロの駅の自販機で買いました。ポルトと同様に、紙製のチケットですがICチップが埋め込まれておりキャンセラーにタッチして使います。

まずはロシオ駅の脇から出ているグロリア線。建物の間に隠れるようにして佇んでいます。

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車両は落書きで汚いですが、、、床が水平になるように台形のような形をしているのが特徴的です。当然乗り降りは前のドアからしかできません。

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ポルトの市電と同じく、木製のレトロ感あふれる車内。ドアはなく、運転手さんが蛇腹式の金網を手動で開け閉めします。

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ケーブルカーは石畳の坂道をゴロゴロとゆっくり上がります。単線でもう1両の車両と途中ですれ違いがあります。

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2,3分揺られたと思ったらもう終点に到着。実は歩いてもたいしたことない距離です。

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停留所の脇にサン・ペドロ・アルカンタラ展望台があり、ここからの眺めはこんな感じです。

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ここから次にサン・ロケ教会やカモンイス広場を通り、ビッカ線のケーブルカーを目指しました。同じく狭い路地に隠れるように車両が止まっていました。坂の上からは大西洋に注ぎ込むテージョ川の河口が見渡せます。

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こちらは10人ちょっとも乗ったらいっぱいになってしまうような小振りな車両で、車内は階段状になっています。

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軌道はこのように、上下ともに別々のレールを使って上り下りをしています。ポイントを作らなくて良いので、メンテナンスが楽だからでしょうか。

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グロリア線には駅舎はありませんでしたが、ビッカ線の線路は駅舎に向かって降りています。ケーブルカーも路面電車と同じように線路上を歩けるので、線路に沿って歩いて下って行ってしまうとそのまま駅の中に入ってしまいます。駅の手前に標識があって、駅には直接歩いて入ることはできませんでしたが。

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黄色の建物がケーブルカーの駅舎。街に溶け込みすぎていて、外見からではこれがケーブルカーの駅だなど、まったくわかりません。

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なお、市内にはケーブルカーが3路線あるのですが、もうひとつのラヴラ線は軌道工事中でした。

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ユーラシア大陸最西端へ弾丸の旅〜ロカ岬からリスボンへ〜

ロカ岬をあとにして、シントラを回ってリスボンへ戻ります。

バスはまた途中のこぢんまりとした集落を抜けながら進みます。車1台が通るのがやっとという幅の道でも、クラクションを鳴らしながらお構いなしに進み、結構強引な運転です。

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そしてしばらくすると、シントラの観光鉄道の線路と合流し、あとは線路に沿ってシントラまで進みます。やがて馬車なども現れて観光都市の様相を呈してきます。

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ほぼ定刻の11:30前にシントラの駅前に到着しました。

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シントラの駅舎は物語に出てくるような、かわいらしい色遣いです。

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シントラの街も少し歩いてみたかったのですが、そこは弾丸の旅なので、リスボンに戻ります。シントラからリスボンへは、20分おきに近郊電車が走っています。カスカイス行きの車両とはまた別の形です。

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外務省の安全情報によると、この路線は「警察官ですら1人では立ち入らないと言われてい」るような危険地区の沿線を通るらしいのでちょっと緊張します。車内ではよそと比べるといろんな人種のひとを見掛けるものの、家族連れなどもいて乗っている限りでは危険を感じることは全くありませんでしたが、改めて見渡せばいくら空いていても日本みたく荷物を隣の座席にほったらかしている人などいませんね。そこはきちんと膝の上に抱えて守ってます。

シントラから約40分、リスボンはロシオ駅に戻ってきました。しばらくの間、トンネル工事のためにロシオ駅は営業休止になっていたようですが、すでに再開していました。

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ユーラシア大陸最西端へ弾丸の旅〜ロカ岬到達〜

ユーラシア大陸の最西端を通るというとなんだかすごいように感じますが、やってきたのは至って普通の路線バスでした。

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観光の足というより、乗客もほとんどが地元の利用で、途中の停留所での乗り降りを繰り返しながら進んできます。

ちなみにこのバスの時刻表はこちらで確認することができます。

ただ、いくら進んでも住宅街のなかを通っていき、岬という雰囲気が全然感じられないので少し不安になってきますが、そのうちところどころの交差点にロカ岬を示す標識が出てきて、このバスは間違いなくロカ岬へ向かっているのだと安心します。

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そして急に周りの景色が淋しくなったと思ったら、荒涼とした山道を登り初め、いつの間にか世界の果てに連れてこられたような雰囲気に一変していました。

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カスカイスからおよそ20分、遠くに赤い灯台が見えてみてまもなく、バスはロカ岬の観光案内所の前に到着します。ほかにも誰か降りるだろうと思っていたら降りるひとは誰もおらず、そのままバス停を通過しそうになって慌てて停車ボタンを押して止めてもらいました。そんな観光地です。

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この観光案内所の裏手に、岬があります。

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この十字架のモニュメントに、かの有名な「ここに地果て、海始まる」という詩が刻まれています。

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周りは観光バスで訪れている方ばかりで、ツアーの一団が過ぎると海と風の音に包まれる静かな世界になります。

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次のバスまで1時間15分。ほかのブログやガイドブックなどでは、なにもなくて時間を持て余すと書かれてありましたが、ひとすら写真を撮ったり、海を見ながらまったりと過ごすにはちょうど良い時間でした。

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風がやたら強い日でしたが、なかには岬の先の崖に立ってみる人も・・・いくら自己責任の世界とはいえ、これには見ているこっちがハラハラしました。

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観光案内所でお決まりの到達証明書を発行してもらい、そばにある土産物屋を冷やかしたところで、シントラ行きの次のバスがやってきました。

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ユーラシア大陸最西端へ弾丸の旅〜ロカ岬へ〜

明くる日は、このタイトルのとおり、ユーラシア大陸最西端・ロカ岬を目指します。はるばるポルトガルまでやって来た日には、ここへ行かないわけにはいきません(^^;

しかし時間の都合で、リスボン→カスカイス→ロカ岬→シントラ→リスボンと、午前中の半日で回ってくる忙しいスケジュールになりました。

実は事前にロカ岬への行き方を調べたときにこのルートのなかで一番よく分からなかったのが、カスカイスでの電車からバスへの乗り換えでした。いろいろなブログを参照しても、皆さんが迷われているようで、私も迷いましたので少し詳しく書いておこうと思います。

まずはリスボン発。カスカイス行きの列車はまた別の駅、カイス・ド・ソドレ駅から出発します。この駅にもメトロが乗り入れていますが、やはり朝がバタバタしてしまい、結局またタクってしまいました(汗

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正面入口の奥に改札口があり、その脇に出札窓口があります。そこで、リスボンからロカ岬へ日帰りする場合に便利な、国鉄とカスカイス〜シントラのバスが1日乗り降りできるフリーきっぷ「Bilhete Train & Bus」を購入しました。改札口は自動改札ですが、この切符は非磁気化券なので人のいる改札口から出入りします。

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カスカイス行きの近郊電車はこんな形をしています。

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15分ヘッドで運転されており、8:15発の列車に乗車。朝の下り方向なのでガラガラかと思いきや、そこそこの乗車率があり、しかもカスカイスに向かうにつれてだんだんと混んできました。

列車は海に沿って走り、リスボンを出たあたりは多少殺風景なところもありますが、さらに途中の住宅地を過ぎてカスカイスに近づいてくると、リゾート地のような風景が広がってきます。

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30分ほどでカスカイス駅に到着。

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ここから9:10に出るシントラ行きのバス乗り場を探しますが、乗り換え時間は15分位しかなく、これを逃すと次のバスは1時間半後になってしまうのでちょっと焦ります。(最悪またまたタクシーという手もありますが・・・)

事前のリサーチに沿って、まずは駅の出ている「←バス乗り場」の表示を無視して、右側の出口らしくない出口から外へ出ます。

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すると目の前にショッピングセンターがあり、そっちの方へ延びる駅前の地下道に入っていけばそのままバスセンターに行けるはずだったのですが・・・なんと地下道が行き止まりになっていました。どうやらバスセンターが工事中のようです。

一気に焦りましたが、幸いショッピングセンターの入口脇にバスの案内所があり、そこで乗り場を聞くことができました。

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暫定的にかどうかは分かりませんが、このショッピングセンターに沿って左の方へ進んだところにバス停が何カ所かあり、さらにそこの信号機のある交差点を左に曲がった先にロカ岬経由シントラ行きの403番系統の乗り場がありました。


より大きな地図で ロカ岬行きバス乗り場 を表示

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繰り返しますが、カスカイス駅前のバスターミナルは工事中です。今後も乗り場が変わるかもしれません。なお、バス停には止まるバスの系統番号が書かれていますので、これを目当てに探しました。

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バス停を探している間に時間が経ってしまい、バス停に着いてまもなく、ほぼ定刻に403番のバスがやってきました。ちょっと危ない乗り換えでした。

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