世界最速フェリー・ナッチャンクルーズin久里浜
青函航路で活躍していた世界最速・最大級の高速フェリー「ナッチャンWorld」が横浜にやってきました。その体験クルーズが久里浜で開催されたので、普段はなかなか見る機会のない船に気軽に乗れるチャンスということで、またもや前日予約で参加してきました。
乗船場所は東京湾フェリーが発着する久里浜港岸壁。着岸しているナッチャンはまずでかい。そして正面からみると、そのシャープな双胴型の構造がよく分かる。まるで海の上に二本足で立っているかのようです。
そして後ろ姿はもはやまるでSFアニメに出てくる宇宙船のような姿。「フェリー」という名から想像される船のイメージを見事に覆してくれました。
乗船に先立ち、初の横須賀寄港とあって、市長のお出迎えを受けてささやかながらセレモニーも。
専用の乗船口がないので、この日は船のおしりからタラップを伝っての乗船となります。
お腹のあたりが車両甲板となっており、ここを経由して客室へ上がります。車両甲板にもエスカレーターが完備されているんですね。甲板は大型車両と乗用車用の2層構造になっていました。
座席が整然と並ぶエコノミー船室。
しかし眺望が存分に楽しめるように設計された明るい客室です。
10:30、定刻に久里浜港を出港。船室に高鳴るエンジン音が響く訳でもなく、とても静かな出港でした。出港にあたって、安全ビデオが上映されたのが飛行機のようでした。(もとはといえば、飛行機が船の延長にある訳ですが。)
この日の航路は、三浦半島沖を館山あたりまで南下し、折り返してくるルート。なんでも東京湾は航行速度の制限があるため、最高速度を体感できるようにこのコースが選ばれたそうです。
高速フェリーにも関わらず、最後尾には外に出られるデッキがあるのが意外でした。船室が壁になって風を遮ってくれるので、外に出ても快適で気持ちのよい空間でした。スピードの源、勢いよく繰り出されるウォータージェットもここで堪能できます。
沖合に出てしばらくして、最高速の36ノットに達したというアナウンスが。時速に換算すると67km/hと、こんな大きな船がと思える速度です。しかも揺れはほとんどなく、安定した実に快適なクルージング。前を走る貨物船を軽々と抜き去っていきました。
船内では青森の特産品販売や青森ねぶたのデモンストレーションが繰り広げられ、退屈する間もなく100分の航海が過ぎていきます。
東京湾フェリーと並んで、着岸。定刻の12:10に下船開始となりました。
ちなみにお値段はエコノミー席で6千円と、体験クルーズとしてはちょっとお高めの値段設定ではありましたが、ねぶたの人たちをはじめ、楽しませてもらえたので満足しました。
しかし、こんな快適な船が肝心の青函航路では現在休航中ということ。やるせなさを感じます。
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