京急1000形ありがとう運転
またひとつ、いつも当たり前に見てきた電車がいつの間にか隅に追いやられ、消えていく日が来てしまいました。
「葬式鉄」(←日経PLUS1にも載ったので、ある程度市民権を得たコトバなんでしょうか?www)向けのイベントはあまり好みではないのですが、京急の顔と言えば1000形だと、親しみがあった車両なので最後の勇姿を納めてきました。
京急に乗るのはもっぱら羽田空港へ行くときばかりで、三浦の方まではなかなか足を伸ばす機会もありませんが、久里浜を過ぎると単線区間もあり、宅地があってもどことなくのどかな空気が流れていました。
ただ、単線とは言っても列車密度は高く、快特の主である2100形に混じって新1000形や1500形なども織り混じり、本命を待っている間も飽きずに時間が過ぎていきました。
そして、お目当ての1000形登場。おでこの丸みと1灯の前照灯がやはり洗練されたデザインだったと思います。
この日は「さよなら」のヘッドマークこそありませんでしたが、その代わりに種別板を掲出し、粛々と最後の花道をゆくかっこよさがありました。
下り列車を撮影後、三浦海岸へ向かうと、すでに返しの方向幕・種別板を掲げた状態で引き上げ線で待機していました。
このありがとう運転は誰でも乗れる臨時列車として運転されていたので、最後の機会に乗り納めをすることとしました。
三浦海岸から京急久里浜までの短い間でしたが、重厚な車両の乗り心地を味わいました。京急久里浜に到着する際には、車両の生い立ちから最後の感謝の辞に至るちょっとジーンとくる車内放送がありました。この日も多数の京急社員が駆り出されて整理にあたっており、鉄道会社にとってこの類のイベントの負担が大きくなっているように感じましたが、そのなかでのこのコメントに頭が下がる思いでした。
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