北へ飛ぶ「はやぶさ」~グランクラスに包まれて~
突如舞い込んできた青森出張。青森といえばこれまでなら間違いなく飛行機ですが、時刻表を調べると、話題の「はやぶさ」がちょうど使える時間。そうときたら、もうこれしかない。
震災の影響で減便されていることもあって、空席状況には×が並んでいますが、たまたま空いてたのをすかさずゲット。もちろん自腹です。
初めてのE5系とご対面。超ロングノーズの先頭形状に、戦闘機のコックピットを思わせる運転席。そして艶やかに輝くメタリックグリーンのボディ。これまでの新幹線にはないなにかを感じさせてくれます。
専属のアテンダントのお迎えを受けながら、いざグランクラスの扉をくぐります。
→ 壁紙つくってみました(PC向け: 1600×1050)
そこに飛び込んできた光景は・・・あれ、どこかで見たことがあるような雰囲気。
ダークブラウンの木目を基調として間接照明でまとめられた内装はJALファーストクラスラウンジを思わせ、そして、白い革張りのシートは同じくJALファーストクラスそのものです。
ただ、このシートは見た目だけじゃない。特筆すべきは前のシートの背が倒れてこないシェル型を採用していること。シートピッチもあるので、隣の人がよほどおくつろぎでない限り、2列席でも窓側から通路に出るのも楽です。
さらに電動リクライニングとあって、国際線長距離ビジネスクラスの域まで達してます。このシートに関して言えば、ANAプレミアムクラスはもとより、JAL国内線ファーストクラスを凌駕しているといっても過言ではないと感じました。
トンネルに入ると、高級感がより際立ちます。
このテーブルのギミックも、JALシェルフラットと同じ。
それでいてこれらのシートが進行方向向きに並ぶ、つまり回転する構造だというのが、また想像を超えてます。
そしてその他のサービスは・・・
・大判の布製おしぼり。
・アルコールを含めてフリードリンク。
・ドリンクはグラスサーブ。
・軽食付き。しかも和・洋の選択可。
・さらに茶菓まで付いちゃう。これも複数あり。
・使い捨てスリッパ付き。
もう完全にヒコーキが地上に舞い降りた感覚です。さらにトイレはウォッシュレット。ついにここまできたか。
ドリンクもカートでサービス。(ちなみにカートでのサーブは始発駅発車直後のみで、あとは個別のサービスになります。)
こうなると、もはやシートベルトがないのが不思議な感覚というか、逆に落ち着かないような(←ビョーキ)
でも、巡航速度まではトイレに立っちゃいけないとか、駅に近づいたらリクライニングを戻さなきゃいけないとか、もちろんそんなことはありませんw
さすがに車販のカートはグランクラスには入ってきませんが、仙台を出ると笹かまぼこの販促アナウンスがあるのはNREのご愛敬か。あとは、停車駅ごとに乗客の入れ替わりがあることで、これは列車だと思い起こさせるくらいです。
そして、気になるお食事。和食をチョイス。
小腹を満たすにはちょうど良いお弁当。飛行機の空を見ながらの食事も優雅ですが、東北の四季折々の移ろいゆく田園風景を眺めながら食事ができるのは列車ならではのアドバンテージです。アルコールの欲求をなんとか抑えました。(このあと仕事w)
ただ、ソフト面はアテンダントが少しぎこちないというか、マニュアル外のことを頼んだらどう対応するかな?という感覚を受けました。JR九州のホスピタビリティと比較すると、環境は完全に整っているので、それをより素晴らしい空間にするために経験を積み上げて行ってほしいところです。
これでグランクラスに乗っても値段は飛行機と大差なし。現在、東京-新青森間は震災の影響で4時間掛かっていることもあり、やはり時間的な面でのハンデはあるものの、ゆくゆく東京-青森が3時間で結ばれるようになった暁には、マイルヲタを自認する私ですがグランクラスに軍配を上げるかなと思います。
新幹線の新しいカタチを見せてくれたJR東日本に素直に拍手。息が詰まる「青い新幹線」とは違うな。
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