消えゆく昭和シリーズ~日本海オロネの旅~
ということで、今回のメインイベント、寝台特急日本海のお名残乗車の時間。
ピカピカの新青森駅とノスタルジー溢れる青森駅のギャップもおもしろい。青森駅から発着する列車はどんどん変わっていくが、この跨線橋は連絡船の時代から変わっていない。
19時13分頃、DE10に牽かれて青い客車が入線してきた。
今日のカマはローピンのEF81。ブルトレにはやはり国鉄の色が合うと思う。敦賀までよろしく!
青森ベイブリッジとの組み合わせもあとわずか。
そして一夜を過ごすのはA寝台。開放A寝台はこれが最初で最後の経験となりそう。
線路と同じ方向にベッドが並ぶブルマン式寝台車。583系と同じつくりだ。
ここが今宵のベッド。下段は大きな窓を独り占めできるのも特徴。
横幅も頭上のクリアランスも高く、さすがA寝台。寝台のなかで着替えも十分にできる。しかしそうはいってもプライバシーを仕切るのはカーテン1枚。やはり時代遅れとしか言いようが。。。
ヒルネのときは座席枕になる部分が、寝台のときは荷物置き場として利用できたり、小鏡ひとつとっても細かく工夫が凝らされた造りが見て取れる。いまの時代にはない国鉄の叡智と国鉄なりのエレガントさ、いわゆる機能美が色濃く感じられた(←大げさ?)
寝台番号のプレートも味がある。
A寝台には更衣室も完備。
そして、車端には喫煙もできるボックス席のフリースペース。座席の大きな白い布の枕カバーと肘掛けのカバーが、昭和の上級車両としての重厚感と風格を醸し出す。
大雪の影響により連日のように運休や遅れが出ているなか、きちんと運転されるか気がかりだったが、この日は無事に出発。定刻通りに淡々と日本海側を大阪に向けて上っていく。
しかしいざ乗ってしまうと車内で居場所もなく、ベッドに転がっているくらいしかやることがない。
ブルートレインの夜は早い。21:30には車内灯も減光され、すっかり夜汽車の雰囲気に。
やがて寝息とジョイント音が響くのみの車内になった。
翌朝は敦賀での機関車交換が日本海乗車のハイライト。ここで青森から引っ張ってきてくれたEF81を開放。長旅お疲れさま!
次にやってくる機関車を待ち受ける24系。
ここから大阪までを引っ張る機関車の登場。今度はトワ釜だ。
観客(?)が見守る中、慎重な連結作業。
敦賀を出ると琵琶湖沿いに京都、そして大阪めざしてまっしぐら。
快適なA寝台の旅に後ろ髪引かれつつ、無事に大阪に定刻着。名残惜しいが、やはり定刻運行が一番。
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