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February 2016

流氷のオホーツク海をゆくノロッコ号

・・・というタイトルで、写真を撮りたかったのですが。

2月といえば流氷たけなわのはず。はまなすでせっかくはるばる北海道までやってきたので、ついでに今年度限りで現行車両の運行終了が公表されている流氷ノロッコ号を撮ろうと、翌日女満別へ飛びました。

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2月の北海道といえば、氷点下も当たり前の極寒のなかの撮影を覚悟してきたものの、なんということでしょう。この日の最高気温は9℃。もちろん氷点下9℃ではなく、+9℃・・・まぁ、寒さに震えながら撮るより、ありがたいっちゃありがたい。

止別の定番の撮影地にて。

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曇りながらも、かろうじて見える斜里岳をバックに網走へ向かう単行のキハ。

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南風か吹きまくっているなか、流氷など見る影もあるはずもなく。荒涼としたオホーツク海沿いをノロッコ号がゆきます。

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流氷はなくとも、車内は満員の観光客で賑わっていました。

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この後、北浜駅に移動し、ラーメンを注文している間に外に出て1枚。

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せっかくなので、網走からノロッコ号にも乗ってみました。こんな真冬のシーズンなのに、観光バスが何台も押し寄せて、ノロッコ号にお客さんを送り込んでいました。外国語も多く飛び交い、さすが春節の時期です。

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北浜駅にて、オホーツク海をバックに。

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津軽海峡冬景色~はまなす夜想~その3

青森を22時18分に出発したはまなす号は、函館に0時44分に到着。真夜中のこの時間でも、列車を後にして改札口へ向かう人もそれなりに見かける。

函館で列車は方向を変え、機関車も青函トンネルをエスコートしてきたED79からDD51にバトンタッチ。

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いまやホーム上の案内表示もLEDが席巻している時代だが、この列車にはホームにつり下がる乗車口案内板がよく似合う。

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札幌方ではこれから北の大地に向かおうとするDD51の登場を見ようと、ちょっとした賑わいに。

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これからの厳しい寒さと闇のなかの疾走に備えて低いエンジンを唸らすDD51。

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機関車交換で少しざわついていた車内も、函館を出てしばらくすると、やがて規則正しいジョイント音と時折寝息が聞こえるだけの静寂に包まれる。

気付くと5時過ぎ。まだ外は闇に包まれたまま、南千歳到着を告げる車内放送で寝台車は朝を迎えた。

定刻の6時7分、急行はまなすはようやく夜が白みはじめる札幌駅到着。

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こんな日常が繰り広げられるのも、あと1ヶ月。

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すっかり昭和の列車が不釣り合いになった札幌駅には、新しい時代を告げるカウントダウンが。(到着の翌日撮影)

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折しも大通公園では雪祭りを終え、はやくも後片付けがはじまっていた。

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津軽海峡冬景色~はまなす夜想~その2

はまなすの車内を探検。

はまなすはB寝台、カーペットカー、座席車指定席、座席車自由席で編成。誰かが言ってたけど、昭和の夜行列車の姿がそのまま詰まった、まさに「動く博物館」。いまいちど眺めると、自分にとってもそれぞれいろんな思い出がある車両だった。

今日の寝床はB寝台の下段。このカーテン1枚きりで仕切られた空間で寝ることになるのも、恐らく今回が最後。こんな寝台車でも学生の頃はかなりの贅沢で、なかなか乗ることができなかったけど、なんとかためらわずに切符を買えるくらいの大人にはなりました。

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そしてカーペット車。青函連絡船のマス席からの伝統ともいえ、JR北海道のお家芸の感もあったこの車両。コンセプトはサンライズ瀬戸・出雲にしっかり引き継がれたのが幸い。

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指定席ドリームカーは、もとグリーン車の椅子を転用した14系座席車。個人的には急行まりもの方でお世話になった車両。

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そして最後につながっているのが、オーソドックスなばったんこシートが並ぶノーマルな座席車。周遊券片手に急行八甲田で寝付けない夜を過ごした車両でもある。この日は1人で2席、場所によってはワンボックス使えるくらいの混雑具合。

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車内が減光されると、途端にけだるい独特の空気が支配を始める。これが夜行列車の旅情を誘う雰囲気でもある。

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次第に夜が更けていく中、短いトンネルをいくつかくぐったのち、ED79の悲しげな長い汽笛を乗せて列車は青函トンネルへ吸い込まれていく。このトンネルもいまや三線軌条になり、新幹線を迎える準備万端となっていた。

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津軽海峡冬景色~はまなす夜想~その1

北海道新幹線開業がついに1ヶ月後に迫った2月。夜行列車に揺られた「あの頃」をもう一度思い出に刻みたくて、最後の夜行客車急行はまなすで北海道へ。

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青函連絡船の時代からの面影を色濃く残したままの青森駅。この改札を抜けると、一気に旅情がこみ上げてくる。

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無骨な跨線橋と札幌行きの発車標の標示が、海を渡る列車の郷愁を誘う。

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ホームには今晩の宿となる列車が、青い車体を横たえて出迎えてくれていた。

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函館まで青い客車を牽くのはED79。青函トンネルの開業から津軽海峡線を支えてきた立役者。

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急行はまなす、札幌行き。この日は多客期とあって、寝台車が1両、指定席車両が2両増結された11両編成で運転。最後まで往年の夜行列車を彷彿とさせる堂々とした風格を保ったまま走り抜ける。

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ホームの無機質な蛍光灯の明かりに照らされた赤い機関車とブルーの客車。この飾り気のなさが普段着の人々の移動を支えてきた証。

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続きます。

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